JAくま100パーセント出資の子会社「(株)クマレイ」が製造する「球磨栗・杉光ペースト」が、熊本市で行われた「くまもと食品科学研究会大賞」で「優秀賞」を受賞しました。
同会は、熊本県食品産業のレベルアップを図ることを目的として行われ、今年で6回目を迎えます。
「球磨栗・杉光ペースト」は人吉・球磨産100パーセントという点だけでなく、「杉光」品種の色や味を活かしたという点で高く評価されました。
瀧本明吉(株)クマレイ専務は、「今後も熊本ブランドが全国に展開できるように頑張っていきたい」と抱負を述べました。
球磨郡産のクリを原料にJAくま出資の株式会社クマレイ(湯前町浅鹿野)が製造している「栗ペースト」が、くまもと食品科学研究会の優秀賞に選ばれた。
同研究会は、県内の食品関係業界で組織され、県産業技術センターが事務局を務めている団体。瀧本明吉専務は「品質の良さが実証され、うれしい。受賞を励みに積極的に販売したい」と話している。
球磨栗が原料の栗ペーストは、平成15年から製造。収穫期に入る8月下旬から10月中旬にかけて丹沢、筑波、銀寄せ、利平などを仕入れ、多い日は日量2トンを製造する。妥協することなく、手間ひまかけて栗の旨味を凝縮したペーストは、県内はもとより北海道などの有名和洋菓子製造販売店でも使われており、素材、味に定評がある。
今年は、熊本市中心部の10店舗が県産品を使った「水道町スウィーツ」に提供。球磨栗ならではの素材、風味豊かな持ち味で喜ばれた。受賞したのは、『杉光』という品種を本格的に使い製造した逸品。
瀧本専務は「色、香りともに良く、品質の素晴らしさを再確認できた」と喜ぶ。同社は今年度、JAくまから120トンの原料を仕入れ、これまで58トンの製品を出荷している。
JAくま管内の農家は約1000戸居られますので毎年各営農センター毎に選定講習会を行い果実の品質向上を行います。
※栗は日当たりが良く、水はけが良い圃場を好みます。
栗の木が過繁茂すると栗の実が小さく品質が落ちますので葉が茂った状態を見越して真冬の寒い時期の作業から栗栽培の仕事は始まります。熊本県人吉・球磨地方は内陸盆地の為、栗栽培に適した日当たりの良い傾斜地や排水の良い圃場に恵まれ、寒暖の差が激しく、真冬の寒い時は最低気温氷点下7℃程度まで下がりますので大変な作業ですがこれが大切な作業です。
冬期に剪定作業を行った状況確認をする事で、栗の木全体に太陽の光が万遍なく当たって着球した栗の生育調査を行います。
内陸性気候で夏の早朝は少し寒いくらいですが、昼間の最高気温は35℃を超える真夏日が続きます。
この昼夜格差が風味豊かで甘い栗を育てます。
まさに”天と地からの恵み”です。
この土地でないと出来ない「球磨栗」ブランドです。
日頃の栽培管理が行われて丸々とタワワに実った栗たち。
農家の経験に裏づけされた”巧の技”で立派な栗に育ちます。
一番心配なのが台風などの自然災害が気に掛かる時期です。
台風災害を最小限に留める為にも真冬の選定作業で栗の樹高を低く抑えます。
秋本番到来。
いよいよ栗収穫を待つ「利平栗さん達」。
天の恵みを受けた栗の収穫時機到来。
栗の実は、一度栗の木から果実か落ちると厚さに弱いデリケートな性質ですので朝早くから収穫作業が行われ、自宅に持ち帰り、栗イガから栗の果実を取り出す作業が待っています。
人吉・球磨地区の栗は”球磨ブランド栗”として 「献上栗」として使用されました。
全国の御菓子店さまから「球磨栗」は引き合いが強く、“栗きんとん”で有名な岐阜県中津川をはじめ北海道から九州まで、約1,000トンの栗が人吉・球磨地方より全国へ出荷されています。